小泉内閣の評価について
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今週のゲストは参議院議員の平野貞夫さんです。今日のテーマは「小泉内閣の評価について」です。 2001年4月に発足した小泉内閣。3年を経過し、長期政権になりました。国民向けのパフォーマンスと「改革」がスローガンの小泉内閣。その功罪はどういうところにあるのでしょうか? 小泉内閣は、マスメディアがこしらえ、維持しているような内閣だと思います。 そのあたり実際に国会で見られていましてどう思われますか? |
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小泉内閣が出来たのが2001年の4月でしたね。3月に当時自由党高知県連大会で、党員から「自民党の総理・総裁は誰になるか?」と質問を受けました。「絶対に小泉さんはならん。」と言いました。大はずれになりました。 また官邸が自由な報道を監視し、チェックしています。したがってマスコミも、それに反発するのではなくて、媚びています。だから民主主義の元がおかしい。それで政治をやっている。 |
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マスメディアもそれに対して全然反発しないのですか? | |
殆どしないです。例えば6月14日に私がNHKの中継テレビで、国会中継での私が小泉首相にした質疑を意図的にマスコミが報道しない問題。 小泉さんの「レイプ裁判」を東京地裁でやっているんですね。それを取り上げたんですよ そしたら報道した全国紙は朝日新聞がちょこっと。スポーツ報知がちょこっと。後は全国紙もスポーツ新聞も報道しませんでした。
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東京スポーツ2004年6月16日号の特殊記事
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本当にメディアが官邸に統制されているとは驚きました 「国民年金法案」や「有事関連法案」なども国会で審議が十分につくされたとは言えないのではないでしょうか?結果的に強行採決を与党側はしましたが、国民生活への 影響はどう出てくると思われますか? |
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これはめちゃくちゃですね。私は時々へたな俳句をつくります。これについては、今日作ったばかりですが・・・・。 「空梅雨や、3日もたない 年金法」。今年はどうも空梅雨らしいので。 中味を言いますと、1人の女性が将来何人の子供を出生するかという基準のとりかたが、全然外れました。それからその後出た話として、厚生年金の掛けていた人達に、特定の人に給付金を出そうと言う法律の改正が抜けていました。 |
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出生率も問題にしましても、後から数字が出てきますね。すべて「後だし」の感じが全部しました。それなのにメディアの追求もありませんでしたね。 | |
地方区候補者の応援に来た小泉首相
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市民の人気はあるようだ.
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メディアから出てきた話ですけれども、「メディア規制」の影響でしょう。 | |
規制というのは官邸が規制しているのですか?法律で縛っているのでしょうか? | |
政治的に官邸はメディアを脅迫しているわけですよ。例えば小泉さんが北朝鮮へ行く時も、日本テレビは連れていかんと言っていましたね。それは25万トンの米問題(北朝鮮への食料支援)を日本テレビが先に報道したからです。 | |
そういうぺナルティ(罰則)で報道を封じることにより、政治的な圧力をかけていています。テレビの場合は、電波管理で権力のコントロールを受けますからね。大きな新聞社は広告料を某宗教団体がいっぱい出していただいていますから。その支持政党は与党ですから。そういう影響も出てきています。 また宗教団体の新聞も、殆どの新聞社(全国紙・地方紙を問わず)にて印刷しています。経営に寄与していただいていわわけですね。だからその宗教団体の支持している政党が与党ですから、その政党が入っている政権批判はマスコミは出来なくなっているのですね。 ナチスの始まりと一緒ですよ。 |
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自民党なんですが。自民党には小泉さんへの「対抗勢力」はないのでしょうか? | |
表向きは「抵抗勢力」という化け物はあります。本当の対抗勢力ではないんですね。それは小泉さんを政権の座から引きづり降ろすいうことは、ようしませんね。小泉さんのやっている政策なり、運営している政治に反対であっても。反対すれば自分達が危なくなるからですね。 小泉さんのお陰で自民党が、存在しています。そういう仕組みなんですね。小泉さんをつぶしたら、自分達もつぶれますから。 |
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不思議なのは小泉さんは、橋本派とは対立するはずなのに参議院の青木さんとは「連合しました。このあたりの関係がよく理解できませんが。 | |
これは今の派閥と言うのは昔と違います。橋本派というのもあるのかないのかわからない状態。表向きはあるのですが。青木さんは小泉政権を作るときから協力しています。そのことによって自分の利権をや権勢欲を保持しています。橋本派としてウェイトを置いた行動はしません。 | |
参議院選挙後「政界再編」は起こるのでしょうか?夏に「政変」が起こるようなので すが。10年前は、自民党単独政権が終り、連立で細川内閣が誕生したりしましたが・・・・・。夏頃でありましたが・・・。 |
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そうですね。衆議院選挙で政権が変わったのが、11年前の平成6年の選挙ですよね。7月の選挙でした。しかし本当は衆議院の解散・総選挙で国民の信を得て政権が交代するのが、憲法の筋だと思います。日本では参議院選挙の結果、政権が変わるというケースが、ままあります。 海部政権とか。それから小渕政権がそうでしょう。今年参議院選挙でいろいろ自民党も微妙な状況になってきていますね。政権、総理大臣が変わるのではないか。それはひとつの大きなポイントですね。 |
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小泉さんの次の総理・総裁は自民党にいるのでしょうか? 亀井さんなのでしょうか? |
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小泉さんは、「本気でなくて、自民党をつぶす」と言って自民党の総裁になった人です。これは「ことだま」と言います。日本人は口に出したことは、神様の言葉だという信仰があります。 小泉さんが倒れたら、もう自民党は解体するということです。 |
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次の人はいないと言うことですか? | |
いません。政界再編になると思います。 | |
安倍晋三幹事長あたりはどうなのですか? | |
若いし。政策的にも、政治の運営においても、子供ですよね。格好だけ少しつけ始めましたが。とても日本国を背負っていけるようなリーダーではありませんね。 | |
参議院選挙地方区の候補者の応援演説に来た自民党安倍晋三幹事長。全国的な知名度の人物だけに多数の聴衆が集まっていました。 | |
小泉内閣に対抗する秘策は平野さんにあるのでしょうか? | |
政治に「秘策」はありません。国会議員には国会が、政治を国を変える状況にはない。 すごく政治が硬直しています。秘策と言えば、国民有権者が、意識を変えることですね。そういう原点に戻るべきです。 僕は「日本一新」という小沢一郎さんと一緒につくった日本を変える考えを持っていますから、これからは辻説法で国民の1人1人の心のなかに理解してもらおうと。こういう地味な活動でしか、策はないと思います。 |
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平野さんからみた小泉首内閣の評価ですが、100点満点で何点なのでしょうか? | |
僕は日本を混乱させ、特に都市と地方を、大企業と、小企業、差をつけたと言う点で、「マイナス50点」ですね。 | |
マイナス?ですか。 |
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わたしが一番野党のなかでも小泉さんに厳しかったからね。日本人の生活を大混乱させていますよ。景気なんて本当の意味で回復なんかしていませんよ。データだけなんですよ。 |
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自動車会社と中国関連の企業ぐらいですかね。他は陥没していますからね。 | |
那覇市郊外にシネコンが出来たため、市内中心街のグランドオリオンという老舗映画館が閉館しました。地方都市はどんどんどこも衰退しています。 |
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人を首切った会社とか、リストラで業績をあげた企業もありますしね。景気回復は本物ではありませんね。 | |