三井財閥の静かな動き
原油の高騰が問題になっている。
原油だけではなく、鉄鋼、非鉄金属すべてが高騰している。ハイテク産業、自動車産業等に不可欠なレアメタル、ニッケル、タングステン、チタン、パラジウム、モリブデン等、全てが高騰している。
日本は、このレアメタルの大部分を中国からの輸入に依存している。どのような資源でも輸入先を1国に限定する事は、国防、国益、資源安全保障の上で極めて危険なタブーである。しかも第二次世界大戦の処理の問題で日本と中国の間には深刻な歴史的対立がある。その相手国に、国家存亡を決める資源を一括して依存する事は自殺行為である。
現在、中国はアジアの政治・経済・軍事大国として姿を現し、その連携相手に米国を選択しつつある。
米国において、この中国との「ビッグビジネス」に先鞭を付けたのは、ロックフェラー一族の当主ではなく、アウトサイダーであったジェイ・ロックフェラーであった。反逆者ジェイはロックフェラー一族に反旗を翻し、欧州のロスチャイルドの資金援助を要請した。
ジェイは中国ビジネスを「ものにした」ので、世界中の投資家達は「勝ち馬」に乗り、旧主人のロックフェラーからジェイとロスチャイルドへと、支持相手を変更した。寝返ったのである。ジェイの代理人であるバラク・オバマの攻勢がここから起こる。
ロスチャイルドは、自分の古参の配下であるヒラリー・クリントンと新興のオバマの2本立てで、どちらが勝利しても自分の部下が米国を支配する体制を整えた。
次は、ロックフェラー勢力の企業への攻撃である。
食品偽造で叩かれた日本企業の再建を三井=ロスチャイルドが担当しているのも、「ロックフェラーからロスチャイルドに融資先を変えるなら助けてやる」という事である。食品偽装摘発の背後には、こうした世界の覇権の移転問題が絡んでいる。
中国製ギョウザに毒を入れたのは、中国軍の4万人を擁する情報宣伝部隊=中国紅客連盟であり、この軍事部隊の主要なターゲットは日本である。この部隊は今後、中国経済の実権を握る、このジェイの指導下に置かれる。
日本の三井、三菱、丸紅、伊藤忠等、多国籍商社の生き残りのためには、流通を支配するだけでなくメーカーサイドと原料供給を支配する事が勝敗を決する。商社は流通から生産にシフトすることによって生き残る。なぜならメーカーは原料を産地直送で入手し「商社の中間マージンを排除することで、コストカットする」ためだ。流通に特化した商社に生き残りの道は無い。
日本の商社は、この原料支配を見落としてきた。これは決定的な敗北である。そのため原油が高騰しレアメタルが高騰すると日本の生産ラインは窮地に陥る。日本政府だけでなく、商社は商社として戦略性が無く無能であったために、原料高に対処できなくなり、中国経由でしかレアメタルが入手できないという壊滅的事態になっている。
唯一、三井グループが世界有数のオーストラリアの鉄鋼石鉱山を買収したが、これはロスチャイルドの指示・支持があって実現した。三井単独では、買収計画は潰されていたであろう。当初、オーストラリア政府・産業界は三井に難色を示し、買収は危ぶまれていたが、ある日突然、三井への売却が決定された。ロスチャイルドの一声である。
サブプライム問題でロックフェラー系列の米国銀行がガタガタになり、ドルが暴落しているのは、こうした世界の覇権の移動の一端を示している。
こうした国際的覇権の移行は、日本国内でも出てきている。
ロスチャイルド=三井グループは、明治時代から天皇の番頭であったが、近年、米国を中心とした外資による日本企業乗っ取りへの危機感が日本国内に充満しているのを利用し、日本国内で反ロックフェラー陣営を形成し、天皇を中心に日本民族の復興を計ろう等と主張している評論家達は、日本国内のロスチャイルド派閥である。